「私よく噛むんです」
「すぐに声が裏返ってしまいます」
「え、なんて?とよく聞き返されます」
「滑舌が悪いんです。というか滑舌ということば自体ちゃんと言えません」
「カラオケでラップのところは歌わずに笑顔で手拍子しながらごまかしてます」
話すことに関して悩みを持っておられる方が多いようです。その中でも滑舌をよくするためのコツ。これについてはいろんな人から頻繁に尋ねられるので紹介しようと思います。私の経験であってすべての人に有効かどうかはわかりませんが…。私の場合は、調音点(ララララとはやく言うとき舌先が歯ぐきのあたりをはじきます。動かないほうの歯ぐきが調音点)を間違えて長い間しゃべっていたのでそのクセを直すことから始めました。たとえば、サ行。私は調音点を上の歯のウラ(正しくは下の歯のウラの付け根に舌先を置く)だとずっと勘違いしていたのです。しかも、それを間違いだと気づかずに練習を重ねていたためずいぶん苦労しました。タ行、ラ行、ダ行、ザ行もすべて調音点を間違えていたり、よくわからないままアナウンスの勉強するなどしていたので、いつも「滑舌が悪い」とか「発音がクリアじゃない」と指摘されていました。歯並びが悪いことが原因では?とか舌足らずなのでは?と思い、八重歯を抜くべきかどうか悩んだこともありましたが、何のことはない。調音点が間違っていたのです(テレビでよく舌足らずな印象を受けるしゃべり方のタレントやコメンテーターなどを見かけます。そういった人たちはたいがい調音点が正しくなく、それさえ直せばもっとしゃべりやすく、また聞き取りやすくなります)。そのことに気づいたのは大学3年のとき。まさに目からウロコでした。ここから猛練習をスタート。ワインのコルクを口にくわえて舌の位置を確認するためだけの練習を繰り返しました。「サシスセソ、タチツテト」とダラダラとこぼれるよだれをタオルでふきながら毎日3時間以上ひたすらコルクをくわえて練習しました。これはとても効果的でした。およそ3カ月間猛練習を続けてからは、一度も滑舌が悪いと言われなくなったのです。滑舌が悪いと悩んでいる人にはオススメの練習法です。ただし、舌の位置を間違えて練習しては何の効果もないので、発音や発声のことが記された本でしっかりと確認しながら特訓を行ってもらいたいです。滑舌をよくするトレーニングはさらにレベル2、3へと続くのですが今回はこのへんで。 滑舌でお悩みの方はお問い合わせください。アドレスはrodokugaku@gmail.com です。悩みがスッキリ解消できる秘伝の技をあなたに…。
ニュース原稿を噛まずにきれいに読むコツもありますが、これはそう簡単にネット上に公開するわけにはいきません。あしからず……。
こちら↓↓↓の動画は初見でのニュース原稿読み。マル秘のテクニックがあります。
何かをしゃべろうとしたら、すぐにつまってしまってスムーズに言葉が出てこない。普段からカミカミなのに、人前で話すときは緊張してしまいもっとたいへん。さらに、八重歯が2本あって舌も短いから、発音がはっきりせず噛まずにしゃべっても相手から「いま何て言ったの?」と聞き返されることが多い。
言葉を噛む。人よりも緊張しやすい。八重歯に舌足らず。しゃべる上での四重苦ともいえる状態だったのは、かつての私です。そんな私を知っている友人たちは、「アナウンサーになりたい」と言ったとき、無理だ!と止めるのではなく、みな鼻で笑って呆れていました。それほど私のしゃべり方はひどかったのです。
すでにアナウンサー試験はスタートしていました。キー局、在阪の準キー局、名古屋、福岡、広島、仙台といった具合に視聴エリア内の人口が多い順番に放送局の面接が行われます。運よく書類審査に通ったものの、実技試験では緊張でガチガチ、また、噛むのではないかという不安意識が常にあり、原稿がうまく読めず不採用の連続。自分の性格を恨み、そして歯並びの悪さや舌足らずなことは親に不満をぶつけてしまうこともありました。何度も折れそうになる心をまっすぐに持ち直したのは、アナウンサーになりたいというたった1つの思い。こうなったらとことん努力してやろう!就職試験なんて1年も続かない。数カ月だけ死に物狂いで努力すれば絶対にいい結果につながる!そこには、何の根拠もありませんでした。ただ、言い訳ばかりして、自分のコンプレックスを恨みこそすれ、克服する努力が足りなかったことにようやく気づいたのです。
朝起きて、まず新聞記事をすべて声に出して読む。苦手なサ行・タ行・ナ行・ラ行の言いにくい早口言葉を、ゆっくりのスピードから言い始めて、噛まずにクリアに発音できるようになったら、可能な限りスピードアップして声に出す。ボイストレーナーの先生から個人的なレッスンを受け、発声の方法を根本から見直す。こういったことを約3カ月間続けました。夜中に発声練習をしすぎてノドから血が出たこともあります。声を出し続けると口や舌がとても疲れることを知り、実況アナウンサーのすごさを感じました。そういったトレーニングを続けるうちに、まわりから精悍な顔つきになったと言われることが多くなりました。たった3カ月でしたが、人生の中で毎日あれほど努力をしたことはありません。アナウンサー試験で、ライバルたちよりも自分の声が響くことを知ったとき、初めて自信というか手ごたえのようなものを感じました。そして、当時としては比較的早い時期に放送局から内定をいただくことができました。採用担当者から「キミの声に魅力を感じた」と言ってもらったときは涙がこぼれました。
幸いにして私は指導者や講師に恵まれコンプレックスを克服することができました。しかし、そうでなければ、今も話すことに自信を持てず引っ込み思案な性格のままだったかもしれません。もし、かつての私のように、緊張しやすく、噛むクセがあり、歯並びも悪いということで悩んでいる方がいればコンプレックス克服のお手伝いをさせてください。簡単に、すぐに克服できますよ!とは言いません。でも、努力次第でたった3カ月で劇的な変化を実感できます。自らがその体験者ですからコンプレックスを克服するためのノウハウならお任せください。私が講師をつとめる朗読教室は声に出して楽しむことを目的とした講座ですが、しゃべり方についての個別の悩み、相談にも心をこめておこたえします。
はじめまして。大阪朗読楽☆朗読教室@大阪の講師の森本あきらです。朗読楽という名前には、より多くの人に声を出して読む楽しさを知ってもらいたいという思いが強く込められています。3カ月、あるいは10回ほどの連続講座で開講されている朗読教室の多くは、発音や発声、アクセントなどに重点を置いているため、楽しみにしていたのに、アナウンサー養成学校みたいで堅苦しくて退屈だったという声を以前に聞いたことがあります。講座の回数分の授業内容を埋めるために、アナウンスメントを学ぶ人向けのテキストを使いまわしているようです。
しかし、大阪朗読楽では、声に出して読む楽しさを実感してもらうため、完全オリジナルテキストを用意します。発音や発声、アクセントを無視するのではなく、1つの作品を読み進める中で、自然にそれらを学べるように指導させていただきます。また、1講座の定員は6名前後にしています。一人ひとりの朗読時間をたっぷりと確保するためです。大人数の教室で、ただ座って講師の説明をメモするだけの講座なんて楽しいはずがありません。
アナウンサーの話し方を、正確できれいでわかりやすいとするならば、大阪朗読楽でめざすのは、楽しく温かくあなたらしい読み方です。まずは、声に出して読むことを心から楽しむこと。文章の内容を理解し、それを思うままに表現しようとする中で、壁にぶち当たることもあるかもしれません。しかし、あなたのこんなふうに読みたいという思いを実現できるように全力でサポートします。朗読に、この読み方しかない!というような答えは存在しません。あなたの人生経験があるからこそ反映される一人ひとりの朗読の味わい。それを大切にしながら、受講してくださった方々が、「こんなに朗読が楽しいなんて知らなかった」と思っていただける講座を開いていきます。